高層ビルパイズリ
| 別名 | タワーパイズリ、縦型外壁儀礼 |
|---|---|
| 発祥 | 東京都新宿区(1978年頃とされる) |
| 分類 | 都市民俗、景観演出、擬似建築芸能 |
| 要素 | 、反復外壁、風洞音、展望照明 |
| 代表的普及地 | 東京都、大阪市、香港、シンガポール |
| 提唱者 | 渡辺精一郎ら新宿景観研究会 |
| 規制 | 各地の景観条例および公序良俗解釈 |
| 最盛期 | 1984年〜1992年 |
| 関連語 | 建築擬礼、都市官能、垂直美学 |
高層ビルパイズリ(こうそうビルパイズリ)は、超高層建築の外装意匠を利用して視覚的・心理的な高揚を誘発する都市風俗の一形態である。後半に東京都新宿区の再開発地区で語彙化されたとされ、のちに大阪市やへ波及した[1]。
実践と作法[編集]
高層ビルパイズリの実践は、通常、対象となるビルを真正面ではなく45度の角度から眺めることから始まるとされる。これは外壁の反復が最も滑らかに見える角度であり、風の抜けと看板の点滅が重なることで“完成”に至ると説明される。
また、観察者は冬季にはを外さず、夏季にはの効いた地下通路から地上へ出ることで、気温差による没入感を高めるのが望ましいとされた。いくつかのサークルでは、対象ビルの竣工年を3回唱える「年号呼称」が行われたが、これは実際には記憶補助ではなく、誰も年号を覚えていなかったための苦肉の策だったとする証言がある[7]。
脚注[編集]
脚注
- ^ 渡辺精一郎『縦の都市と身体比喩』都市文化出版社, 1985.
- ^ 佐伯ミチル「超高層外装における反復視線の快楽」『都市民俗研究』第12巻第2号, pp. 44-63, 1989.
- ^ 神代和彦『垂直都市の受動的接触』青潮書房, 1991.
- ^ Margaret A. Thornton, "Facade Repetition and Urban Affect", Journal of Civic Aesthetics, Vol. 7, No. 3, pp. 201-229, 1992.
- ^ 北沢有紀『高層化フェチの用語インフレ』日本建築批評社, 1993.
- ^ 小松原久『夜間照明と見上げ行為の民俗誌』みすず工芸出版, 1990.
- ^ Lui Ka-wing, "Vertical Glamour in Post-Reclamation Hong Kong", Urban Studies Quarterly, Vol. 18, No. 1, pp. 11-38, 1994.
- ^ 新宿景観研究会 編『縦の都市 第3号』会報資料, 1979.
- ^ 鈴木悠里「歩行導線における凝視滞留の計量分析」『景観行動学年報』第4巻第1号, pp. 5-19, 1996.
- ^ Peter J. Hargrove, "The Skyscraper as Soft Interior", Architectural Intimacies Review, Vol. 2, No. 4, pp. 77-80, 1995.
外部リンク
- 新宿景観研究会アーカイブ
- 都市風俗事典データベース
- 垂直美学資料館
- 東亜ファサード観察協会
- 夜景民俗オンライン