GARNET CROW
| 名前 | GARNET CROW |
|---|---|
| 画像 | Garnet Crow live at Shibuya Hall |
| 画像説明 | 2004年、渋谷公会堂での公演にて |
| 画像サイズ | 270px |
| 画像補正 | yes |
| 背景色 | #7A003C |
| 別名 | ガネクロ |
| 出生名 | GARNET CROW |
| 出身地 | 日本・大阪府堺市 |
| ジャンル | オルタナティブ・ポップ、ドリームロック、室内楽ポップ |
| 職業 | 音楽グループ |
| 担当楽器 | ボーカル、キーボード、ギター、プログラミング |
| 活動期間 | 1996年 - 2011年、2018年 - 2019年、2022年 - |
| レーベル | AURORA WAVE RECORDS |
| 事務所 | ミストライト・アーカイブ |
| 共同作業者 | 白銀研究所、三日月サウンド工房 |
| メンバー | 翠川透子、桐生蓮、牧野司、篠崎里奈 |
| 旧メンバー | なし |
| 公式サイト | garnetcrow.jp |
GARNET CROW(がーねっと くろう)は、の4人組である。所属事務所は。レコード会社は。[[1996年]]に結成、[[1999年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「ガネクロ」。公式ファンクラブは「CROW NEST」である。
概要[編集]
GARNET CROWは、発の4人組である。透明感のある旋律と、都市の夜景を連想させる詞世界を特徴とし、後年は“夜景系バンド”の代表格として語られた[1]。
結成当初はの小規模な実験音楽サークルに由来し、後半の関西インディーズ・シーンで急速に支持を集めたとされる。メジャーデビュー後は、テレビアニメや情報番組へのタイアップを通じて知名度を拡大し、累計売上枚数は推計340万枚を超えたとされる[2]。
一方で、メンバー全員が表舞台での自己演出を極端に避けたことから、活動の実像は長く謎めいていた。ファンの間では、ライブ終演後に鳴る定番の電子鐘が「次の新曲の鍵である」と信じられていた時期もあったが、実際には会場係が誤って流し続けていた効果音だったという逸話が残る。
メンバー[編集]
### 現メンバー 翠川透子(みどりかわ とうこ) - ボーカル、コーラス。澄んだ中音域を持ち、初期は校内放送のジングル録音を担当していたとされる。
桐生蓮(きりゅう れん) - キーボード、プログラミング。編曲面の中心人物で、会議録音から偶然拾った発話リズムを曲の拍に変換する手法で知られる。
牧野司(まきの つかさ) - ギター、サウンドデザイン。金属弦よりも樹脂弦を好み、湿度の高いで最も音が伸びるという独自理論を提唱した。
篠崎里奈(しのざき りな) - ベース、ピアノ。ライブでは無表情に見えるが、曲間に舞台袖で必ずアールグレイを飲むため、ファンからは「紅茶の守護者」と呼ばれた。
### 旧体制とサポート 正式な旧メンバーは存在しないとされるが、結成初期にはの録音技師・北条真一が“第5のメンバー”として扱われていた。なお、2007年以降は白銀研究所の打ち込み班がライブ演出を補助しており、半ば常設のサポートメンバーのように機能していた。
バンド名の由来[編集]
バンド名は、宝石のと群鳥を意味する“crow”を合わせた造語であるとされる。結成時、メンバーが使用していた古いメトロノームに「濁った赤は夜に最も映える」という書き込みがあり、そこから赤い鉱石と黒い鳥を重ねた命名になったという。
ただし、別説として、の商店街にあったインク工房「鳩屋文庫」が、試作した朱色インクの試験名として“Garnet Crow”を用いていたことに由来するともいわれる。この説は後年、工房主の孫がテレビの地域番組で証言したことで一時注目されたが、資料は1枚の請求書しか確認されていない[要出典]。
いずれにせよ、バンド名の音感は英語圏の暗号通信文を連想させるとして、海外の一部ファンからも独特の人気を得た。
来歴[編集]
結成からインディーズ期まで(1996年 - 1998年)[編集]
GARNET CROWは、の実験音楽グループ「白銀研究所」の派生ユニットとして結成された。当初は大学祭の出し物として扱われていたが、翠川透子の歌唱と桐生蓮の複雑な転調が話題となり、関西一円の小箱で活動するようになった。
インディーズ時代には、1枚のデモテープに対して3つの異なるジャケットが存在し、販売先によって曲順が異なるという奇妙な仕様があった。これが熱心なコレクター文化を生み、のちの“同一曲別編集”ブームの先駆けになったとする説がある。
メジャーデビューと全国的認知(1999年 - 2004年)[編集]
、AURORA WAVE RECORDSからシングル「月の残響」でメジャーデビューを果たした。初週売上は4.8万枚と控えめであったが、深夜番組『ナイト・ポートレート』のエンディングに採用されたことでロングヒットとなり、オリコン週間チャートで最高3位を記録した。
のアルバム『Glass Harbor』は、都市型ポップの完成形と評され、全国47都道府県のうち46都道府県でラジオオンエア回数が前年同期比120%増となった。なお、のみ増加率が低かったのは、配信設備の更新が遅れたためとされている。
には全国ツアー「NIGHT FOLD」を開催し、最終日の公演では、開演前に照明の色温度が毎曲で微妙に変化する演出が採用された。これが後年のライブ演出研究における重要資料とみなされている。
活動休止、再編、終末期(2005年 - 2022年)[編集]
、制作拠点を港区の仮設スタジオへ移し、より電子音を前面に出した作風へ移行した。これに伴い、ファンの間では「灰色期」と呼ばれる賛否両論の時期が訪れたが、結果としてストリーミング再生数を大きく押し上げた。
には活動休止を発表したが、休止会見のわずか8分後に新曲のティザー映像が公開され、実質的な“沈黙しない休止”として話題になった。以後、年に1度だけ会報が送られたが、その内容は毎回ほぼ天気図であった。
に短期間の再結成を行い、には記念公演『CROW NEST Rebuild』を実施した。さらに以降は、旧曲の再録音版を中心とした限定的な活動を継続しており、現在も“解散していないが常時活動しているわけでもない”グループとして扱われている。
音楽性[編集]
GARNET CROWの音楽性は、、、、および電子ノイズの混在として説明されることが多い。とりわけ、低温で録音したピアノ音をそのまま残す手法は、2000年代前半の邦楽ポップにおいて特異であった。
作曲は桐生蓮が主導し、牧野司がギターの倍音を整理し、翠川透子が歌詞の情景を“駅のホームに落ちる光”へ収束させるという分業体制が確立していた。篠崎里奈のベースは一見控えめであるが、ライブでは曲終盤に必ず半拍遅れて上がる癖があり、それが“ため息のグルーヴ”と称された。
なお、音響学の分野では、彼らの楽曲は「聴取者の記憶に先に景色を描かせる」と説明されることがある。ただし、この定義は白銀研究所の内部資料にしか見られず、学会で正式採択されたかは定かでない。
人物[編集]
メンバーは概して寡黙で、インタビューでも必要最小限しか語らなかったことで知られている。これは単なる無口さではなく、作業中の音の空白を守るための“沈黙の規律”であったとされる。
翠川透子は、会場入りの際に必ず最短経路を使う癖があり、地方公演でも駅からホテルまでの徒歩時間を分単位で記録していた。桐生蓮は逆に迂回路を好み、道草の途中で拾った風切り音をサンプラーに取り込むことが多かった。
牧野司は機材に異様な愛着を示し、故障したアンプに名札を付けて保管していたという。篠崎里奈は一見クールであるが、実際にはファンレターをすべて年代順に並べ替えて保管しており、その冊数は2009年時点で143冊に達したとされる。
評価[編集]
批評家からは、都市的な孤独と清涼感を両立させた点で高く評価された。特に後半以降は、若手シンガーソングライターの間で“GARNET CROW的な余白”を参照する動きが見られたとされる。
一方で、楽曲構造が高度に緻密であるため、一般リスナーには「美しいが気軽に口ずさめない」とも評された。また、ミュージックビデオにおける照明演出が過剰に繊細であったため、当時の家庭用テレビでは青色が飽和するとの苦情がに複数寄せられたという。
長年にわたる活動と功績がゆえに、国民的バンドと称されることもあるが、当人たちはその呼称を一貫して避けていた。
受賞歴・賞・記録[編集]
には『Glass Harbor』でAURORA WAVE RECORDS年間優秀録音賞を受賞した。これは当時の同社において、録音監督でなくバンド名義に授与された初のケースであった。
には「月の残響」がオリコン週間チャートで通算11週連続TOP10入りを記録し、同社内では“静かなロングセラー”として表彰された。さらに、ストリーミング累計3億回再生突破記念として、の屋外ビジョンが24時間ジャックされ、通行人の8割が夜景広告と見分けがつかなかったという。
なお、では3度ノミネートされたが、いずれも授賞式の会場音響トラブルと日程が重なり、本人たちは“欠席の記録”だけが残った。
ディスコグラフィ[編集]
### シングル * 「月の残響」(1999年) * 「玻璃の駅」(2000年) * 「夜明け前の郵便局」(2001年) * 「ミラージュ・スケッチ」(2002年) * 「星屑の水位」(2003年) * 「灰色のサーカス」(2005年) * 「冬の閲覧室」(2008年) * 「最後の標本室」(2011年)
### 配信限定シングル * 「NEST LOOP」(2018年) * 「薄明の自販機」(2019年) * 「雨音の市役所前」(2022年)
### アルバム * 『Glass Harbor』(2001年) * 『Lunar Registry』(2003年) * 『Nocturne Bureau』(2006年) * 『Petal Static』(2008年) * 『Archive of Small Lights』(2010年) * 『CROW NEST Rebuild』(2019年)
### ベスト・アルバム * 『GARNET CROW The Antenna Years』(2012年) * 『夜景標本集』(2023年)
### 映像作品 * 『NIGHT FOLD at Budokan』(2005年) * 『Silent Atlas Tour 2008』(2009年) * 『CROW NEST Rebuild Documentary』(2020年)
収録曲の一部は、同一テイク内でコーラスだけが別の都市で録られており、制作費の見積書に地理的な矛盾があると指摘されたことがある。
ストリーミング認定[編集]
AURORA WAVE RECORDSは、主要配信サービスにおける累計再生実績を独自集計し、GARNET CROWの作品群を“準プラチナ級カタログ”として認定した。これは日本のグループとしては異例の措置であり、アルバム単位ではなく“夜景が見える曲”という曖昧な基準が採用された。
とくに「月の残響」は累計1億2,400万回再生、「冬の閲覧室」は6,800万回再生を突破したとされる。なお、再生回数の一部には、深夜の図書館BGMとして長時間ループされた数値が含まれるため、純粋なファン再生との区別は難しい。
タイアップ一覧[編集]
GARNET CROWはテレビアニメ、情報番組、住宅メーカーのCM、地方自治体の観光キャンペーンなど、幅広いタイアップで知られる。
* 「月の残響」 - 深夜アニメ『星図の彼方へ』エンディングテーマ * 「玻璃の駅」 - 系情報番組『モーニング・アーカイヴ』テーマ曲 * 「ミラージュ・スケッチ」 - 地下鉄・駅メロディキャンペーンソング * 「灰色のサーカス」 - の都市再生CMソング * 「冬の閲覧室」 - の天文特集番組挿入歌 * 「NEST LOOP」 - ストリーミング配信プラットフォーム「WAVE BOX」大型プロモーション曲
なお、最も長く使われたタイアップは「夜明け前の郵便局」で、の社内研修用映像に12年間採用されたとされる。
ライブ・イベント[編集]
GARNET CROWは、ライブ演出において会場の暗転時間を極端に長く取ることで知られている。これは“観客に自分の呼吸を聴かせる”ための意図的な演出であり、最大で47秒の完全暗闇が設けられた公演もあった。
主なツアーには「NIGHT FOLD」(2004年)、「Silent Atlas」(2008年)、「CROW NEST Rebuild」(2019年)がある。特にの再結成公演では、終演後のアンコールが鳴る前に客席が拍手を始めてしまい、結果として“演奏前のアンコール”という珍事が発生した。
また、地方公演では会場ごとに開演ベルの音色を変えていたため、ツアー記録のスタッフノートは鉄道時刻表と見間違うほど細密であった。
出演[編集]
### テレビ 音楽番組『Song Portal 21』、『夜更けの旋律学』、『ミッドナイト・カメラ』などに出演した。トークパートでは、翠川透子が毎回一言目を言うまで平均14秒かかることで知られた。
### ラジオ の特番『GARNET CROWの静かな郵便受け』では、リスナーからの質問に対して曲ではなく天気予報で返答する放送形式が採られた。
### 映画 劇場用アニメ『玻璃の海を越えて』(2007年)では、主題歌と挿入曲を担当した。なお、メンバー本人は試写会に姿を見せず、代わりに空の譜面台が登壇したことで話題になった。
### CM 風の架空ブランド「LUNA TEA」や、系の都市キャンペーンCMに起用されたとされる。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
GARNET CROWはへの出場経験があるとされるが、その回数については資料によって1回から3回まで異なる。最もよく引用されるのはの初出場であり、曲目は「月の残響」であったとされる。
ただし、当日の出演順が番組編成の都合で直前に変更され、実際には中継車の待機映像だけが全国放送されたという説もある。NHKアーカイブには“赤い照明のリハーサル映像”のみが残っているとされ、真相は定かでない。
脚注[編集]
ただし、初期の定義と編成資料は内部文書に依拠する部分が多い。
売上枚数および再生回数は、AURORA WAVE RECORDSの年度報告書と配信各社の統計を合算した推計値である。
「紅白歌合戦」出場歴に関する記述は、番組表の改訂版とファン有志の録画ログが一致しないため、要検証とされている。
参考文献[編集]
1. 佐伯由理『夜景ポップ論序説』音響文化社, 2009年. 2. Martin Ellwood, "Urban Nocturnes and Japanese Band Mythologies", Vol. 14, No. 2, pp. 88-117, 2013. 3. 中村啓介『関西インディーズの記録 1995-2002』白銀書房, 2004年. 4. Haruka Tennin, "The Garnet Crow Phenomenon in Late-Night Broadcasting", Vol. 7, No. 4, pp. 201-229, 2011. 5. 山岸美沙『沈黙するバンドの経済学』港北出版, 2015年. 6. Ethan P. Willow, "Echoes from a Stationless City", Vol. 9, No. 1, pp. 15-41, 2016. 7. 田口倫太郎『タイアップの美学と実務』新潮実務社, 2018年. 8. 柴田和雄『配信時代の準プラチナ認定制度』文化通信研究所, 2021年. 9. Claire Montfort, "Crow Nests and Other Imagined Fan Communities", Vol. 11, No. 3, pp. 144-170, 2020. 10. 北条真一『録音台帳と都市の残響』三月堂, 2010年.
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
公式サイト
AURORA WAVE RECORDS アーティストページ
ミストライト・アーカイブ 所属一覧
CROW NEST ファンポータル
夜景音楽資料室
脚注
- ^ 佐伯由理『夜景ポップ論序説』音響文化社, 2009年.
- ^ Martin Ellwood, "Urban Nocturnes and Japanese Band Mythologies", Vol. 14, No. 2, pp. 88-117, 2013.
- ^ 中村啓介『関西インディーズの記録 1995-2002』白銀書房, 2004年.
- ^ Haruka Tennin, "The Garnet Crow Phenomenon in Late-Night Broadcasting", Vol. 7, No. 4, pp. 201-229, 2011.
- ^ 山岸美沙『沈黙するバンドの経済学』港北出版, 2015年.
- ^ Ethan P. Willow, "Echoes from a Stationless City", Vol. 9, No. 1, pp. 15-41, 2016.
- ^ 田口倫太郎『タイアップの美学と実務』新潮実務社, 2018年.
- ^ 柴田和雄『配信時代の準プラチナ認定制度』文化通信研究所, 2021年.
- ^ Claire Montfort, "Crow Nests and Other Imagined Fan Communities", Vol. 11, No. 3, pp. 144-170, 2020.
- ^ 北条真一『録音台帳と都市の残響』三月堂, 2010年.
外部リンク
- 公式サイト
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