Jesusclub
| 名前 | Jesusclub |
|---|---|
| 画像 | Jesusclub_Logo.png |
| 画像説明 | 夜のストロボに十字架形のノイズが重なるジャケットデザイン |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | auto |
| 背景色 | #0B1B2B |
| 別名 | JEC / 夜祷ロック |
| 出生名 | — |
| 出身地 | (発足拠点) |
| ジャンル | ジャージー・クラブ由来のロック / ナイト・エディット・サウンド |
| 職業 | ロックバンド |
| 担当楽器 | ギター、ベース、ドラム、DJ(兼任ボーカル)、キーボード |
| 活動期間 | 2012年 - 活動中(断続的な休止を含む) |
| レーベル | 夜祷レコード |
| 事務所 | 聖音芸能 |
| 共同作業者 | 楡井ユリカ(作曲協力)/ K-Glass(ミキシング) |
| メンバー | 渡邊ユウキ、佐藤マリア、田中リョウ、阿部ケイ、星野ナギ |
| 旧メンバー | —(脱退者は「卒業」と呼称) |
| 公式サイト | https://jesusclub.example.jp/ |
Jesusclub(じーざすくらぶ)は、[[日本]]の5人組[[ロックバンド]]である。所属事務所は[[聖音芸能]]。レコード会社は[[夜祷レコード]]で、[[2012年]]に結成し[[2014年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「JEC」。公式ファンクラブは「夜のクラブ聖歌隊」である[1][2]。
概要[編集]
Jesusclubは、[[日本]]の5人組ロックバンドである。音響表現としては、[[ジャージー・クラブ]]の機械的な跳ね(バウンス)をロックの倍音へ“変換”する手法が特徴とされる[3]。
結成当初はインディーズとして[[神奈川県]][[横浜市]]の小規模クラブを転々としていたが、2014年のメジャーデビュー以降は、深夜帯のタイアップとライブ演出の連動で支持を拡大したとされる[4]。なお同名の海外サブカルチャー用語が既に存在していたという指摘もあるが、本記事では音楽ユニットとしてのJesusclubの活動史を扱う。
メンバー[編集]
渡邊ユウキはギターとアレンジを担当し、特に歪みの立ち上がりをテンポグリッドに合わせる“祈りゲート”と呼ばれる制作規律を提唱したとされる[5]。
佐藤マリアはDJ(兼任ボーカル)を務め、ジャージー・クラブのキックパターンを歌詞の母音に“噛ませる”ことで、ラップ調の吐息を作ることがあると報じられている[6]。田中リョウはベースで、ドラムより0.37拍遅れて入る“遅延聖句”を特徴とする。
阿部ケイはドラム、星野ナギはキーボードとシンセを担当し、特定周波数(通称“夜祷帯”)のリバーブだけをライブ会場の空調に合わせて微調整することで知られる[7]。一方、編曲の最終判断は、音源監修として参加する楡井ユリカの審査会で決められると語られる。
バンド名の由来[編集]
バンド名の由来は、初期のリハーサル拠点が[[東京都]][[港区]]の小さなスタジオであり、天井から吊られた信号機型の照明が“週5で点滅する十字”に見えたことにあると説明されている[8]。
また別説として、当時のメンバーが夜間に通っていたデータ復旧施設(のちに[[警視庁]]の委託で音響検証へ転用)で、消去された音声ログが復元され“Jesus club”という断片が残ったため、文字列を音楽記号として採用したという話もある[9]。この由来は、のちの楽曲に反復される“断片のコーラス”に結び付くとファンの間で解釈されている。
来歴/経歴[編集]
結成とインディーズ期(2012年)[編集]
Jesusclubは[[2012年]]、渡邊ユウキと佐藤マリアが[[横浜市]]の路上練習場で偶然同じキック音(実際には壁の空調音)を見つけたことを契機に結成されたとされる[10]。最初の3カ月は譜面が存在せず、メモはB5用紙ではなく、雨の日だけ湿る“再生紙質”のチラシへ書かれたという。
[[2013年]]に入り、阿部ケイが“メトロノームは信仰対象になりうる”と発言し、ライブ前のリズム統一儀式が定着したと報じられた[11]。この儀式は、開演10分前に会場の床を3回叩いてからカウントを取る方式で、観客がそれを真似してしまうことで一時期マナー問題になったという逸話がある。
メジャーデビュー(2014年)[編集]
メジャーデビューは[[2014年]]で、夜祷レコードからシングル『[[夜祷バウンス]]』が発売された[4]。チャート面では、オリコンの週次で最高位2位を記録し、初週売上は約2万3,400枚と報告された[12]。
この曲はジャージー・クラブ由来のテンポと、ロックのギター倍音を同時に鳴らす編集が評価され、ミュージックビデオでは“カメラが拍を刻む”演出が話題となったとされる[13]。ただし、後に制作現場の一部スタッフが「拍ではなく、照明のチラつきの規則性だった」と証言しており、解釈が揺れているとも指摘される[14]。
ブレイク期(2017年〜2019年)[編集]
[[2017年]]にリリースしたミニアルバム『[[礼拝するキック]]』は、累計売上枚数が約19万枚に達したと記録される[15]。この年のライブでは、観客のタップ音を拾って“逆サンプリング”する装置が導入され、会場によって“聖句の長さ”が変わる現象が起きたとされる[16]。
[[2018年]]には全国ツアー『夜のクラブ聖歌隊 行進録』を実施し、全34公演で総動員数が約23万5,612人に上ったと報道された[17]。さらに[[2019年]]に、テレビドラマ[[『港区深夜便』]]のエンディングテーマ『[[祈りの遅延聖句]]』がヒットし、社会現象と呼ばれるまでに至ったとされる。
活動休止と再加速(2020年〜2023年)[編集]
新型感染症の影響で、[[2020年]]のツアーは中止となり、バンドは一時活動休止に入ったと報じられた[18]。ただし休止中も“無観客スタジオライブ”として、音声データのみを配信し、無料視聴者は累計で約810万人に達したとされる[19]。
[[2022年]]には、星野ナギが個人制作したシンセ群を再統合し、シングル『[[夜祷帯の予告編]]』を発表。翌[[2023年]]に、インディーズ時代の曲順を逆に並べたベスト『[[逆礼拝コレクション]]』が話題となり、ファンクラブ会員数が初期比で約2.8倍になったと発表された。
音楽性[編集]
Jesusclubの音楽性は、ジャージー・クラブのリズム論をロックの身体感へ接続する点にあるとされる。キックは4拍中の第1打だけを強調し、残りは“息継ぎ”としてシンセの余韻へ退避させることで、聴感としての跳ねを成立させる手法が語られている[20]。
歌詞面では、信仰を直接扱うというより、儀式や日常の反復を“祈りの文法”として提示する傾向があると分析される。たとえば『[[夜祷バウンス]]』では、信号待ちを“カウントの授業”として描写し、サビで0.12秒だけ母音を引き延ばす編集がリスナーの考察対象になった[21]。
制作工程について、阿部ケイは「テンポを揺らすのではなく、会場の反響を揺らして合わせる」と述べたとされ、録音は[[神奈川県]][[川崎市]]の空き倉庫で行われたと報告される[22]。ただし倉庫の特定は当初伏せられており、後に「実は倉庫ではなく廃校の体育館だった」と訂正する記事も出たため、ファンの間では“訂正文の楽しさ”が共有されている。
人物[編集]
渡邊ユウキは、演奏中に足元へ手書きの数表を置き、ミスを“再祈り”として数え直す癖があるとされる[23]。佐藤マリアはラジオ番組への出演が多く、音楽の話題よりもリスナーの生活音(エレベーター音、電子レンジの回数)を集計するコーナーを担当したと報じられた[24]。
また星野ナギは、機材の選定においてメーカー名を避ける傾向があり、「名前より周波数応答」を重視すると語られる。K-Glassというミキシング協力者との共同では、特定のコンプレッサー設定を“夜祷帯”として固定したという伝説が残る[7]。このように各メンバーの個性は、曲中の編集ルールとしても反映されていると考えられている。
評価・受賞歴/記録[編集]
音楽メディアではJesusclubは“国民的ロック”と称されることもあるが、ジャンルの分類が複雑である点が議論を呼んだとされる[25]。特にジャージー・クラブ由来の要素を“遊び”として片付ける見方に対し、作曲と編集の精度が高いと反論する記事も出ている。
受賞歴としては、[[2018年]]の[[日本レコード大賞]]で企画部門相当の特別賞を受賞したと記録される[26]。またライブ記録として、スタジオライブ配信の平均視聴継続時間が平均23分47秒を記録したとされる[27]。なお、この継続時間の測定方法について「視聴ではなくログイン状態のみ」を基準にしたのではないかという疑義もあり、要出典として扱われたことがあるという[28]。
ディスコグラフィの面では、オリコン年間ランキングでシングル・アルバム双方の首位経験があるとされ、特に『礼拝するキック』が年間アルバムチャート1位を獲得したという記述がファンクラブ年鑑に見られる[29]。
ディスコグラフィ[編集]
シングルとしては、デビュー作『[[夜祷バウンス]]』(2014年)が代表例である[12]。続く『[[祈りの遅延聖句]]』(2019年)はドラマ[[『港区深夜便』]]とのタイアップとして広く流通したとされる。
アルバムとしては、インディーズ回顧を含む『[[礼拝するキック]]』(2017年)、ライブ音源集『[[夜のクラブ聖歌隊 行進録]]』(2018年)が挙げられる。ベスト・アルバムとしては『[[逆礼拝コレクション]]』(2023年)があり、収録曲の順番が初期曲からの“逆礼拝”になっている点が特徴とされた。
配信限定シングルでは『[[夜祷帯の予告編]]』(2022年)と『[[断片のコーラス]]』(2022年)があり、ミュージックビデオが先行公開された。映像作品としてはライブ映像『[[第1回 夜祷ゲート検証]]』(2016年)と『[[第6回 夜祷帯ライブ]]』(2021年)があると整理される[30]。
ストリーミング認定・タイアップ一覧・ライブ[編集]
ストリーミング認定について、夜祷レコードのプレスリリースでは主要楽曲が累計で数十億再生に到達しているとされる。たとえば『[[夜祷バウンス]]』は“再生回数◯億”という表現で報告されることが多いが、正確な桁は年によって更新され、2019年時点で約1.6億回とされる[31]。
タイアップとしては、先述のドラマ[[『港区深夜便』]]のほか、映画[[『反響の聖堂』]](2020年)の挿入歌『[[遅延聖句(リプライズ)]]』が挙げられる[32]。さらに2021年には公共交通機関キャンペーンで使用された“ホームのバウンス”版が短尺で話題となった。
ライブ・コンサートツアーとしては、全国34公演の『夜のクラブ聖歌隊 行進録』以外に、季節イベント『夜祷帯サマー・ナイト』がある。会場は[[東京都]][[渋谷区]]の大型ホールから、[[北海道]][[札幌市]]のドーム直前ライブまで幅広いとされ、遠征勢が“拍手の最適化”を競ったと伝えられている[33]。
出演・NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
テレビ出演としては、音楽番組[[『スタジオ深夜録』]]に複数回出演し、演奏時の照明を楽曲の小節に同期させる“視覚クリック”が話題となった[34]。ラジオでは[[J-WAVE]]系の深夜番組で、佐藤マリアが“生活音コレクション”を紹介したとされる[24]。
NHK紅白歌合戦出場歴については、[[2018年]]に初出場したと語られることが多い。曲目は『[[祈りの遅延聖句]]』であるとされるが、当時の放送資料に基づく確認が揺れていると指摘もある[35]。一方で、当日ステージのバックモニターに“夜祷帯”を示すスペクトル図が映っていたことは複数の観測レポートで一致しており、これが出場を補強すると見られている。
脚注[編集]
関連項目[編集]
脚注
- ^ 渡邊ユウキ・佐藤マリア『夜祷バウンスの制作手順』夜祷レコード出版, 2016年.
- ^ 楡井ユリカ『ジャージー・クラブからロックへ:跳ねの編成論』音響研究社, 2018年.
- ^ 田中リョウ『遅延聖句の数学:0.37拍の秘密』第十三音楽出版, 2017年.
- ^ 『オリコン週次集計:2014年シングル動向』オリコン調査部, 2014年.
- ^ 『音楽メディア・レビュー:Jesusclubの“祈りゲート”』音楽評論誌アルカディア, Vol.12 No.4, 2019年.
- ^ 星野ナギ『夜祷帯のリバーブ設計』電子音響ジャーナル, Vol.8, No.2, pp.55-72, 2021年.
- ^ 阿部ケイ『ライブ会場の空調を楽器にする』日本音響学会誌, 第77巻第1号, pp.101-119, 2020年.
- ^ 『港区深夜便』制作資料集(音楽担当)制作委員会, 2019年.
- ^ K-Glass『逆サンプリングの混線を制御する』Proceedings of the Night Edit Conference, Vol.3, No.1, pp.1-9, 2022.
- ^ 『NHK紅白歌合戦:舞台演出の同期記録(仮)』NHK舞台技術報告, 第14号, pp.210-233, 2018年.
外部リンク
- 夜祷レコード 公式アーカイブ
- 聖音芸能 アーティストページ
- Jesusclub 夜のクラブ聖歌隊(ファンクラブ)
- スタジオ深夜録 過去回アーカイブ
- 音響研究所 祈りゲート検証ログ