ヒメマルカツオブシムシの飛行
| 名前 | ヒメマルカツオブシムシの飛行 |
|---|---|
| 画像 | ヒメ飛 公式アー写(架空) |
| 画像説明 | 甲殻類の骨格を模したセットと、無音ドラムの演出が特徴とされる |
| 画像サイズ | 250px |
| 画像補正 | no |
| 背景色 | #c0ffee |
| 別名 | ヒメ飛(通称) |
| 出生名 | 結成時の名称は「夜明け煮込み室」 |
| 出身地 | 東京都江東区(地下倉庫スタジオ発) |
| ジャンル | 昆虫民俗ロック/メタファー・パンク |
| 職業 | ロックバンド |
| 担当楽器 | ボーカル+ギター、ギター、ベース、ドラム(無音演出含む) |
| 活動期間 | 2009年-(断続的に活動) |
| レーベル | 潮騒レコード |
| 事務所 | 波音レーベルホールディングス |
| 共同作業者 | 音響設計:[[佐橋ピスタチオ]]、民族楽器監修:[[瀬戸内むしや研究会]] |
| メンバー | 渡辺 ムツ郎、三浦 カオリ、榎本 テツヲ、泉 ルイ |
| 旧メンバー | 一度だけ在籍した「控えめサンプラー」:[[角屋ノリオ]] |
| 公式サイト | ヒメ飛 公式サイト(架空) |
ヒメマルカツオブシムシの飛行(ひめまるかつおぶしむしのひこう)は、[[日本]]の4人組[[ロックバンド]]である。所属事務所は[[波音レーベルホールディングス]]。レコード会社は[[潮騒レコード]]。[[2009年]]に結成、[[2013年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「ヒメ飛」。公式ファンクラブは「カツオムシ礼拝団」。
概要[編集]
ヒメマルカツオブシムシの飛行は、昆虫をモチーフにした比喩表現を前面に出すロックバンドである。歌詞では乾物の匂い、舞い上がる粉塵、そして「飛ぶはずのないものが飛んでしまう瞬間」が反復され、ライブでは“鳴らさないドラム”と呼ばれる演出が組み込まれるとされる。[1]
バンドの説明はしばしば学術機関の出典に見える言い回しで補足されるが、公式プロフィールでは「音楽は観測ではなく再現である」と明記されている。なお、初期のインディーズ時代に発表したEPは、なぜか長崎県五島市の民謡保存会が制作に関与した形跡があり、当時の関係者の証言が後年“誤記”として回収されたとされる。[2]
メンバー[編集]
バンドは4人編成である。ボーカル兼ギターの[[渡辺 ムツ郎]]は、歯切れの良い擬音語(「カッ、チョ、バリ」など)を作詞の中心に置くことで知られている。ギターの[[三浦 カオリ]]は、和音の間に微細な無音を挟む手法を「間歇培養」と呼び、スタジオでは必ずタイムコードを“昆虫の羽音”に見立てて調整するとされる。[3]
ベースの[[榎本 テツヲ]]は、録音時に低域を“煮汁の粘度”として数値化する癖があったと伝えられる。ドラムの[[泉 ルイ]]は、ステージで一度もスティックを振らない時間を曲ごとに合計◯分◯秒固定することをルーティン化しており、観客の拍手がドラムの代替として成立するよう設計したとされる。[4]
なお、初期(結成から1年未満)の在籍者として[[角屋ノリオ]]が短期間「控えめサンプラー」として参加したとされるが、本人の公式コメントは残っていない。ファンクラブでは「彼の沈黙はサンプルではなく予告だった」といった、理解しがたい説明が流通している。[5]
バンド名の由来[編集]
バンド名は、結成当初に共有されていた“乾物の飛行譚”に由来するとされる。メンバーの[[渡辺 ムツ郎]]が、海沿いの倉庫で聞いたという「カツオ節の匂いが上昇気流に変わる音」を録音しようとして失敗した夜、テープが破れ、テープ片が舞い上がった光景を「ヒメマルカツオブシムシの飛行」と呼んだのが始まりであると説明されている。[6]
別の説として、バンド名は架空の博物館プロジェクト「昆虫郵便飛行計画」の成果物コードから抽出されたともいわれる。実際にファンクラブ誌では「標本番号はHMB-3/飛行-17」と書かれており、読み手によってはカタログ番号に見えるため、当時の若年層に“調べれば出てくる名前”の安心感を与えたと評価された。[7]
来歴/経歴[編集]
結成(2009年)[編集]
2009年、[[東京都]][[江東区]]の倉庫街にある簡易スタジオ「夜明け煮込み室」で結成された。初期はリハーサル音が近隣トラブルを招き、管理組合からは「楽器よりも換気扇の方が問題」と指摘されたとされる。[8]
この反省を踏まえ、[[泉 ルイ]]は“鳴らさないドラム”の試作を開始した。具体的には、ドラムセットのヘッドを透明フィルムで覆い、スネアを打たずに手拍子を誘導する形へと移行した。メンバー間では「叩かない時間は存在する」という哲学が共有され、以後の楽曲構造に影響したとされる。[9]
デビュー(2013年)[編集]
2013年、EP『粉塵の予報』でメジャー契約を獲得したとされる。制作に関わった音響設計者として[[佐橋ピスタチオ]]がクレジットされており、同人イベントで配られたという“無音波形の譜面”が偶然プロデューサーの目に留まった経緯が語られている。[10]
メジャーデビューシングル『飛行する乾物』は発売初週で約2.1万枚を記録したとされる。ただし当時の公式サイトでは「枚数ではなく“乾きの進行度”で計測している」と補足があり、後年の編集者が「換算式は公開されていない」と注記したと伝えられている。[11]
2017年・社会的拡散[編集]
2017年に発表されたアルバム『標本化された海風』は、配信開始から最初の48時間でストリーミング3,200万回を突破したと公式に発表された。[12] この数字は一見常識的である一方、当時は同バンドの“無音ドラム”がSNS上で「拍手だけでドラムが成立する儀式」として拡散し、数字よりも映像が共有された面も大きかったとされる。
さらに、タイアップ曲が増えた結果、歌詞中の「飛ぶはずのないもの」が就職活動のスローガンとして引用されたことがあり、若年層の間で“無理でも飛ぶ”ではなく“無理でも飛んだことにする”という言い回しが流行したと指摘された。[13]
なお、この時期に[[波音レーベルホールディングス]]が「害虫の鑑賞を目的とした啓発映像」を制作したとする噂が出回ったが、会社側は“映像は音楽と無関係”とする説明を出し、同説明は訂正ではなく「別媒体での誤解」として処理されたとされる。[14]
音楽性[編集]
音楽性は、昆虫民俗ロックと呼ばれることが多い。リズムはパンク由来の加速を残しつつ、歌詞の語彙は乾物・倉庫・粉塵・換気扇といった“生活の保存庫”に寄せられている。[15]
作詞は[[渡辺 ムツ郎]]が担当し、比喩の対象が昆虫であっても、感情は季節のように変化する構造になっているとされる。一方で[[三浦 カオリ]]のギターは、和音が鳴る瞬間ではなく“鳴らない瞬間”にメロディがあるように組み立てられ、楽曲によって無音パートの長さが異なるのが特徴とされる。[16]
また、ライブでは楽曲ごとに合計◯◯秒の“観客拍手区間”が組み込まれる。公式には曲名ごとに拍手区間の秒数が公開されているが、ある年のツアーでは会場ごとに秒数が1.3%ずつ変動していたとも報じられ、観客が「これは演出ではなく調律」と感じたという証言が残っている。[17]
人物[編集]
メンバーは互いの役割を超えた発言をしないことで知られる。例えば[[榎本 テツヲ]]は、インタビューで「私はベースしか弾かない」と言い切るが、実際には歌詞の改稿にも口を出していたとされる。ただし本人は「改稿は演奏の一種」と説明したため、矛盾がそのまま神話になったと指摘されている。[18]
[[泉 ルイ]]は“沈黙の設計”を研究対象のように語る人物で、無音区間の比率(平均13.4%)を公表したことがある。その値はファンによって検算され、成立していたため、数値が一種の信仰の対象となった。[19]
また、バンド外の関係として民族楽器監修の[[瀬戸内むしや研究会]]がしばしば登場する。彼らは架空の「舞い粉太鼓」の譜面を提供したとされるが、提供物の写真が一切残っていないため、“あるはずのものがない”感覚が作品世界を補強したと評価された。[20]
評価[編集]
評価は概ね高いとされる。特にメタファー・パンクとしての整合性が評価され、オリコンチャートでの上位獲得により一般層へ浸透した。『飛行する乾物』はオリコン週間で最高順位2位を記録したとされ、バンドの“匂いの音化”がメディアで取り上げられた。[21]
ただし、作品の解釈が難解であることも指摘されている。批評家の一部は「昆虫が登場することで感情が科学化されすぎる」と評し、別の批評家は「科学化こそがポエジーである」と反論した。結果として、リスナーは歌詞を“意味”ではなく“手触り”として聴く傾向が強まったと分析されている。[22]
受賞歴/賞・記録[編集]
受賞歴としては、2018年の[[日本レコード大賞]]で“音の儀式賞”が創設された際に受賞したとされる。大賞ではなく新設枠であった点が、公式資料では「形式上の誤解を避けるため」と説明されている。[23]
また、NHKの関連番組で『鳴らさないドラム特集』が放送された結果、同枠から連動企画のライブ映像が評価され、配信チャートでは最高で月間順位1位を獲得したと報じられた。[24]
記録面では、ライブの“観客拍手区間”が累計で1回あたり平均9,846人の参加を生んだとされる。なお、この数字は会場キャパの公称とは一致しておらず、運営が「参加率は人数ではなく鼓動の同期度で計測した」と説明したため、統計の妥当性よりもロマンが勝ったとされる。[25]
ディスコグラフィ[編集]
シングルとして『飛行する乾物』(2013年)、『粉塵の予報』(2014年)、『標本化された海風』(2017年)、『換気扇の祈り』(2019年)が知られている。CDシングルでは『粉塵の予報』が2枚組仕様で、ブックレットには“無音区間の待ち方”が図解されていたとされる。[26]
配信限定シングルとして『翅のない上昇』(2020年)と『匂いの位相』(2022年)があり、いずれもタイトルが短い一方で、曲中の無音区間が長いことで話題になった。アルバムは『標本化された海風』(2017年)と『倉庫に住む季節』(2021年)、ベスト・アルバムとして『ヒメ飛大全(鳴らさない版)』(2024年)がリリースされたとされる。[27]
映像作品としてはライブ映像『拍手だけで記録する夜』(2018年)があり、映像中の字幕は一切意味を与えないという方針が採用されたと語られている。これは、視聴者が理解を“自分の手拍子”に委ねるためだとされ、結果として再生数よりもコメント欄の熱量が増えたと報じられた。[28]
ストリーミング認定[編集]
ストリーミング認定は、公式発表によれば累計で計37億回再生を突破したとされる。内訳として、最も再生された曲は『飛行する乾物』で約6.8億回、次点が『換気扇の祈り』で約4.9億回とされる。[29]
ただし同公式では「認定は地域差をならす」としており、海外での再生数がどのように換算されたかが明示されていない。とはいえ、ファンクラブの“同期カウント”企画が注目され、結果として再生数が単なる数字を超えた行動指標として扱われるに至ったとされる。[30]
タイアップ一覧[編集]
タイアップとしては、2020年のドラマ『透明な換気扇』(仮)で主題歌『翅のない上昇』が使用されたとされる。さらに2022年には、[[独立行政法人]][[海の文化研究機構]]の広報動画で『匂いの位相』が採用されたとされるが、機構の公式サイトでは動画の存在が見当たらないため、広報関係者の“内部配布”であった可能性が指摘されている。[31]
また、アニメ『乾物戦線ムシレンジャー』(配信限定)では挿入歌に『粉塵の予報』が用いられ、昆虫が悪役ではなく“予報担当”として描かれた。ファンはこの差異を「飛ぶ側の物語」によるものだと解釈した。[32]
ライブ・イベント/ライブ・コンサートツアー[編集]
ライブはツアー形式が中心で、代表的なものとして“倉庫街拍手巡礼”が挙げられる。2017年から2018年にかけて全国8都市で開催され、会場ごとの拍手区間秒数が微差で設定されたとされる。[33]
また、2021年には大阪府北区の会場で“無音ドラム供養祭”と題したイベントが行われた。内容は、ドラムの代替として観客がメトロノームを共有し、演者は口パクのみを行うというもので、観客参加の比率が高いことから賛否が分かれた。[34]
出演[編集]
テレビ出演としては、音楽バラエティ『深夜の倉庫番』に[[波音レーベルホールディングス]]の密着枠が組まれ、彼らの無音区間が“研究”として紹介されたとされる。ラジオでは『粉塵の位相』がテーマソングとして採用され、メンバーが擬音語の作り方を語った回が人気となった。[35]
映画では、乾物の匂いを比喩として扱うサブカル映画『匂いが飛ぶ日』(2023年)にカメオ出演したと報じられた。ただし、映画の公式キャスト表には記載がなく、後日“舞台裏の音だけ出演”だった可能性が指摘された。[36]
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
NHK紅白歌合戦には、2020年に初出場したとされる。曲は『換気扇の祈り』であり、演出は生放送であるにもかかわらず無音区間が最大となる構成であった。[37]
なお、紅白のリハーサルで無音区間がうまく成立せず、控室でメンバーが“手拍子の統一”を練習したという裏話が伝えられている。ただし同裏話の出所は明確でないため、当時の番組関係者の回顧録に依拠した伝聞として扱われることが多い。[38]
脚注[編集]
脚注
- ^ 山田一馬「粉塵の予報が生む参加型リズム:ヒメ飛の現場解析」『音の儀式研究』第12巻第3号, pp.41-58, 2018.
- ^ 佐橋ピスタチオ「無音波形の譜面と聴取行動」『サウンド・シミュレーション学会誌』Vol.9 No.2, pp.77-92, 2016.
- ^ 渡辺精一郎「倉庫街における比喩の速度:昆虫民俗ロックの系譜」『民族音楽レビュー』第21巻第1号, pp.5-19, 2020.
- ^ 三浦カオリ「間歇培養としてのギター和声」『ポストパンク理論叢書』第4巻, pp.101-123, 2019.
- ^ 榎本テツヲ「煮汁の粘度で測る低域:録音パラメータの架空換算」『録音工学だより』第33号, pp.12-27, 2021.
- ^ 泉ルイ「沈黙の設計:手拍子同期度モデルの試作」『舞台音響技術研究』Vol.15 No.4, pp.201-214, 2022.
- ^ 『日本レコード大賞 資料集(架空)』第47回, pp.210-236, 日本レコード協会, 2018.
- ^ Kobayashi, R. and Thornton, M. A. “Metaphor-to-Beat Transmission in Participatory Rock Performances” 『Journal of Imagined Ethnomusicology』Vol.3 Issue1, pp.1-22, 2017.
- ^ 海の文化研究機構「海風広報の音楽利用方針(内部配布)」『機構年報(架空)』第8号, pp.88-96, 2022.
- ^ 「ヒメマルカツオブシムシの飛行 公式アーティストブック(誤植版)」潮騒レコード, 2024.
外部リンク
- ヒメ飛 公式サイト
- 波音レーベルホールディングス アーティストページ
- 潮騒レコード オンライン棚卸し
- カツオムシ礼拝団(会員専用掲示板)
- 倉庫街拍手巡礼 特設アーカイブ