C(omit1,3,5)
| 名前 | C(omit1,3,5) |
|---|---|
| 画像 | C(omit1,3,5)_promo.jpg |
| 画像説明 | ステージ上で“欠番”を模した巨大LEDの前に立つ3人 |
| 画像サイズ | 240px |
| 背景色 | #0b0f1a |
| 別名 | コミット / omit会の呼称 |
| 出生名 | 結成当初の仮コード(のちに正式名称化) |
| 出身地 | 神奈川県横浜市(活動拠点) |
| ジャンル | テクノポップ、インダストリアル・ポップ |
| 職業 | バンド(作詞・作曲・プロデュース) |
| 担当楽器 | シンセサイザー、電子ドラム、ヴォーカル/ギター |
| 活動期間 | 2009年 - 2023年(断続的な活動休止を挟む) |
| レーベル | 螺旋海レコード(Spiral Sea Records) |
| 事務所 | 鉛筆月社 |
| 共同作業者 | 音響工房夜更け、映像制作欠番映像 |
| メンバー | 深川 亜留(Vo/Gt)、北原 九絵(Syn)、綾瀬 針矢(Dr/Prog) |
| 旧メンバー | 中谷 朱璃(サンプラー、2011年脱退) |
| 公式サイト | https://omit-c-353.example |
C(omit1,3,5)(しー おみっと いちさんご)は、[[日本]]の3人組[[テクノポップ]]ロックバンドである。所属事務所は[[鉛筆月社]]。レコード会社は[[螺旋海レコード]]。[[2009年]]に結成、[[2012年]]にメジャーデビュー。略称および愛称は「コミット」。公式ファンクラブは「omit会」。
概要[編集]
C(omit1,3,5)は、“欠番”をテーマにしたリズムと歌詞が特徴の3人組である。音源のタイトルや歌詞の行数が、しばしば“1・3・5を意図的に省く”操作を含むことから、数学記号のようなバンド名で知られている。
バンド名の文字列は単なる暗号ではなく、当時のライブ演出が設計の起点とされる。すなわち、ステージ上で観客のペンライトを「1番の色・3番の色・5番の色」だけ物理的に認識させないという“欠番同期”が話題となり、結果として音楽メディアでも頻繁に取り上げられた。
メンバー[編集]
深川 亜留(ふかがわ あいる)はボーカルおよびギターを担当し、サビの語尾をわざと途切れさせる作詞が評価された。北原 九絵(きたはら くえ)はシンセサイザーを担当し、アルペジオを“欠番の間”に詰め込むように配置することで知られている。綾瀬 針矢(あやせ はりや)は電子ドラムとプログラミングを担当し、曲の中盤でテンポを「奇数拍のまま落とす」擬似的な錯覚を頻繁に用いた。
なお、初期にはサンプラー担当として中谷 朱璃(なかたに しゅり)が在籍し、ライブPA卓に“省略チャンネル”を設けていたとされる。ただし、音源制作では最終的にメンバー3名の署名形式へ収束したという記録もある[1]。
バンド名の由来[編集]
バンド名の由来は、デビュー前に行われた大学祭連動の“分岐式シーケンサー”実験にあるとされる。音楽制作ツールの内部仕様として「Cの中にある1・3・5の要素だけを省く」手順があり、それを班の合言葉にしたところ、なぜか文化祭の警備員が“C(omit1,3,5)”とメモしてしまったという。
この逸話は複数の媒体で引用されたが、当時の実機ログが残っていないため、どのバージョンの操作を指すかは確定していない。もっとも、メンバーは後年、「省いた分が空間として鳴った」と語っており、名称そのものが“空白の音楽性”を説明する装置となったと見なされている。
来歴/経歴[編集]
結成(2009年)[編集]
2009年、横浜市内の倉庫スタジオで開かれた即興会合が起点とされる。深川は“欠けたメロディを歌うと人が追いかけてくる”という経験を持ち、北原は音階の空白にノイズを当てる実験を継続していた。綾瀬はドラムの学習過程で、メトロノームをあえて「1秒に対して13/5秒」ずらす癖があったとされ、3人の関心が自然に重なったという[2]。
初期インディーズ(2010年)[編集]
2010年に自主制作ミニアルバム『欠番の星座』を発表した。収録曲は6曲のみで、そのうち3曲はタイトルに数字を持たない設計であった。これは“聴き手が並びを想像する余地”を残すためと説明された。
ただし、当時のライブで照明スタッフが曲間を誤認し、実際には7分10秒だけ曲順が入れ替わってしまったことがある。翌日、その“ズレ”がむしろ好評だったため、以後のセットリスト作成では「意図しない1・3・5の省略」を半ば仕様化した。
メジャーデビュー(2012年)[編集]
2012年、[[螺旋海レコード]]よりシングル『欠番ロールバック』でメジャーデビューした。初動売上は推定で約4.8万枚とされ、オリコンチャートの伸びは“2週目に跳ねる”形だったとされる。
この時期のプロモーションでは、街頭ビジョンに「1・3・5の看板だけが数フレーム遅延」する映像が流された。スポンサー側は“広告の誤作動”と捉えたが、後に公式発表では「リズム的な前振り」と説明された。
ブレイク(2015年)[編集]
2015年にリリースしたアルバム『omitted summer』が社会現象となったとされる。国民的テクノポップと称されることもあり、タイアップ先では“欠番”を連想させる販促コピーが急増した。
ただし、作詞の欄にしばしば見られた「1・3・5省略」表記は、内部の校正ルールの名残であるとの指摘もある。編集作業において数字を禁則化した結果、歌詞が自然にその形へ収束したという。
活動休止と再始動(2019年-2021年)[編集]
2019年に一度活動休止が発表された。理由は明確にされなかったが、メンバーの体調管理に加え、ライブ機材の“欠番同期”システムが故障し、再設計が必要になったと報じられた。
その後2021年、新装置を携えた再始動ライブ『省略の継承』が成功し、以降はスタジオ収録にも同技術が反映された。
解散発表(2023年)[編集]
2023年、[[鉛筆月社]]は公式サイトで解散ではなく“設計の終了”として活動終了を発表した。発表資料では、バンド名に含まれる“omit”が制作上のフローではなく哲学として残っているため、名義の運用は終えると説明された。
一方でファンの間では“3人体制の継続”を望む声も根強く、最後のライブではアンコール曲が3分間隔で区切られた。終演直前にスタッフが「1・3・5だけ反射が出ない」と声を上げたことが伝えられている。
音楽性[編集]
音楽性はテクノポップを基礎にしつつ、インダストリアル・ポップの質感を取り込むことで形成された。リズムは一定ではあるが、歌メロとドラムの“弱拍の位置”が微妙にずれるよう設計されているとされる。
歌詞は“省略=裏切りではなく編集”という主張が反復され、数字や記号が登場する場面では「省いたもののほうが強い」という感覚を狙ったと語られた。また、北原のシンセの音色は温度感のある倍音を持つよう調整され、会場の空調が変わると聴感も変化したという証言もある[3]。
評価される点として、メロディの終端をあえて切り落とし、そこに聴き手の記憶が勝手に補完する構造が挙げられる。結果として、初見のリスナーでも数回の反復で“欠番の次”を予測できるようになったとされる。
人物[編集]
深川 亜留は作詞面で“空白の文法”を得意としており、会話の間に相当するリズムを歌に移す方式を採ったとされる。取材では「1行目で説明しないぶん、2行目の語尾が説明になる」と述べたとされるが、本人の発言記録が同時代の媒体に残っていない。
北原 九絵は機材管理に異様に細かいこだわりがあり、スタジオの配線テストを毎回“13回”行っていたという。数字が意味を持つのかは不明だが、バンド名と同系列の執着としてファンの間で語られた。
綾瀬 針矢はライブ運営の要として知られ、進行表には「欠番チャンネル:1・3・5」とだけ書かれていたと伝えられている。ただし実際にはその表記は視認性の都合で後から追記されたもので、最初からそうだったかどうかは定かでない。
評価[編集]
音楽評論では、“欠番”という主題をポップに落とし込んだ点が評価された。特に、メジャーデビュー曲『欠番ロールバック』のMVは、カット編集のテンポが音源と一致せず、あえて不一致を楽しませる作りだったとして言及が多い。
また、ライブでの照明同期は高く評価された一方、再現性が低い点が指摘された。照明制御が会場のLED仕様に依存するため、同じ演出でも別の“省略”が発生しうるという見方である。
批判は主に“コンセプト先行”への懸念に集まり、音楽そのものの緻密さが見えにくいという声もあった。ただしファンは「コンセプトは導線で、曲の魅力は入口」と反論した。
受賞歴/賞・記録[編集]
2013年に行われた[[日本ポップス音楽祭]]で新人部門最優秀演出賞を受賞したとされる。受賞理由として、演奏ではなく“欠番同期の運用”が挙げられたという[4]。
2016年の年間アルバムチャートでは『omitted summer』が1位を記録したと報じられた。発売から初週までに約92,400枚を売り上げ、2週目以降で伸びた背景が“省略広告”の認知によるものではないかと分析された。
また、配信再生ではシングル『帰ってこない合図』が累計で約3.1億回再生を突破したとされる。なお、再生回数の算定方法は時期により変更されたため、厳密な数値は資料により差がある。
ディスコグラフィ[編集]
シングルとして『欠番ロールバック』(2012年)、『帰ってこない合図』(2014年)、『省略の継承』(2019年)などがある。CDシングルとして『欠けた合唱』(2013年)がリリースされたとされ、配信限定シングルでは『1・3・5の風』(2017年)が特に話題になった。
アルバムでは『欠番の星座』(2010年、インディーズ)から始まり、メジャーアルバム『omitted summer』(2015年)、『空白の供給』(2018年)、『継承装置』(2021年)へと展開した。ベスト・アルバムとして『omit selection 2012-2022』(2022年)も発表され、収録曲は“省略”の手順を再現する順番に並べ替えられたという。
映像作品としては、ライブ映像『省略同期ライブ 2018・横浜崩壊前』(2019年)があり、会場で見えた照明パターンが後から再現できるよう補足字幕が付けられたとされる。
ストリーミング認定[編集]
主要サブスクリプションサービスでの認定は概ね“総再生の積み上げ”として扱われた。『omitted summer』は配信開始後の約14か月でゴールド相当を達成したとされる。
また、ファンが独自に集計したところ、ベスト・アルバム『omit selection 2012-2022』は再生回数のゾロ目が多く、特に“13”や“35”の区間に偏りが見られたという。公式には否定されていないが、統計の母数や取得方法が不明であるため、確定的に扱うことは難しいとされる。
タイアップ一覧[編集]
テレビ番組『横浜夜の編集室』(架空)でオープニングテーマとして『欠番ロールバック』が起用されたとされる。映画『沈黙の回路』(架空)では挿入歌『帰ってこない合図』が使用され、劇中のワンカットが“省略”を強調する演出として話題になった。
さらに、[[NHK]]では特集番組のBGMとして『1・3・5の風』が用いられたとも報じられたが、当時の公式クレジットに該当箇所が見つからないという指摘がある[5]。
ライブ・イベント/ライブ・コンサートツアー[編集]
ツアーは“欠番同期”を体感させる形式で組まれ、全国で異なるLED規格に対応するため、事前に会場ごとのシミュレーションが行われたとされる。代表的な公演として『省略の継承ツアー(全17公演)』が挙げられる。
また、結成の地である神奈川県横浜市では、2021年に『継承装置・倉庫再点火』が実施された。会場では入場順が入れ替わっても曲の予告がズレないよう、観客の入退場ゲートで時間差を補正したという。
出演[編集]
テレビでは『音符の裏側』(架空)に出演し、深川が“歌詞の省略は呼吸の制御”と語ったとされる。ラジオでは『夜更けの編集規則』(架空)で北原がシンセの音色調整を解説し、リスナーからメールが殺到したと報告された。
映画やCMでは、直近の活動終了発表前に“欠番のロゴ”を用いた映像広告が話題となり、綾瀬が「音は残し、情報を省く」というコンセプトで監修したとされる。
NHK紅白歌合戦出場歴[編集]
2020年の[[NHK紅白歌合戦]]に初出場したとされる。出場曲は『帰ってこない合図』で、歌唱ではなく“欠番照明の合図”が中心となった演出だったと報じられた。
ただし、当該年の公式記録にバンド名の表記揺れがあると指摘する声もあり、放送当日のテロップに誤記が出た可能性があるとされる。メンバーは後日、「省略される側はいつもこちらだ」とコメントしたと伝えられている。
脚注[編集]
脚注
- ^ 編集部「“欠番同期”は何を鳴らすのか C(omit1,3,5)特集」『音楽メディア月報』第48巻第2号, 2013年, pp. 24-39.
- ^ 深川亜留「歌詞の空白は誰のものか」『ポップス構文研究』Vol.12 No.3, 2016年, pp. 51-66.
- ^ 北原九絵「シンセの倍音と会場の空調—温度依存性の試験」『電音工学レビュー』第9巻第1号, 2018年, pp. 10-27.
- ^ 綾瀬針矢「欠番チャンネル運用マニュアル(未公開資料に基づく解説)」『ステージ制作技術誌』Vol.7 No.4, 2020年, pp. 88-93.
- ^ 松永レノ「NHK番組内クレジットの再検証」『放送権利研究』第23巻第6号, 2021年, pp. 130-145.
- ^ 田中光雄「“省略”を商業化する—日本ポップスの編集論」『メディア産業論集』第31号, 2017年, pp. 201-219.
- ^ C.(omit1,3,5) official press「『継承装置』制作記録」『Spiral Sea Records Works』第1版, 2021年, pp. 1-72.
- ^ 山口キサラ「省略広告とリスナー心理」『Journal of Pop Signal Processing』Vol.5 No.2, 2019年, pp. 77-102.
- ^ 佐伯ユウ「数字の禁則化が作る旋律の期待値」『日本リズム研究会報』第15巻第9号, 2014年, pp. 33-44.
- ^ Daisuke Harafune『The Geometry of Omissions in Popular Music』Nebula Press, 2022, pp. 210-233.
外部リンク
- omit-c-353 公式アーカイブ
- 鉛筆月社 アーティストページ(過去分)
- 螺旋海レコード カタログ閲覧室
- 欠番映像 制作メモ
- 夜更け 音響工房 レポート